電子書籍の本当のユーザーは?

電子書籍のほうを多く利用する年代は?

文化庁が毎年、実施している『国語に関する世論調査』の平成25年度版(平成26年3月実施)に興味深い結果が載っています。

「電子書籍と紙の本・雑誌・漫画と、どちらを多く利用するか?」
という設問に対して

「電子書籍のほうを多く利用する」
と答えたのは、3050だったんです。

平成25年度「国語に関する世論調査」

50代は高度消費社会を謳歌した世代。青春時代に『ポパイ』が創刊したこともあって、メディア情報に敏感で、そうした情報に基づいて消費に向かうとされています。何歳になっても好奇心が旺盛なところも、電子書籍に好意的な理由でしょう。

小さい字を読むのが辛くなってきた方には、文字のサイズを拡大できる電子書籍の利便性が評価されたとも考えられます。

一方の30代は、小さいころからデジタル機器に触れてきた最初の世代。周囲の話についていけない(仲間外れになる)ことを嫌うため、流行しているもの、話題になっているものは、ひと通り知っておく傾向が強いとされます。

『ぴあ』よりも『東京ウォーカー』が好まれ、「すぐ役立つ情報」に価値があると考える点も、電子書籍向きと言えるでしょう。

とすれば、まず30代と50代の読者を想定してkindle出版するのが、成功の近道かもしれません。

 

これからはスマホ対策が不可欠

スマートフォン派が急増中一方で『電子書籍ビジネス調査報告書 2015(2015年7月30日発日)は、少し異なる結果を出しています。ポイントを列記してみましょう。

スマートフォン調査による「有料の電子書籍の利用者」は、30代男性(20.2%)→40代男性(18.8%)→20代男性(18.2%)→30代女性(16.6%)の順。

PC調査による「有料の電子書籍の利用者」は、30代男性(21.4%)→20代男性(21.2%)→10代男性(20.8%)→40代男性(18.6%)→50代男性(14.9%)→20代女性(14.1%)の順。

●有料の電子書籍の利用機器は、スマートフォン(49.5%)→PC(41.0%)→タブレット(38.5%)の順。

●10~20代男女は無料マンガアプリの利用率が高く、10代女性(31.8%)はその比率が頭抜けている。


文化庁の調査で注目した50代は、「電子書籍の利用者が若年層より少ないけれど、利用者は電子書籍を気に入っている」と考えられます。つまり、有料の電子書籍である程度の販売部数を狙うなら、20~40代の読者に向けるのが有効と言えるでしょう。

また、米国の調査(2015年第1四半期対象)は、電子書籍専用端末やタブレットで読まれる機会が減り、スマートフォンで読まれる機会が急増中! iPhone 6/6 plusのようにスマートフォンが大画面化し、いつでもストレスなく電子書籍を読めるようになったことが、その要因と結んでいます。

 

まとめ

有料版と無料版を合わせると、日本に住む20~40代男女の約4が電子書籍を利用しています。

思い返せば、kindleストアがオープンしたのは2012年10月。当時から電子書籍リーダーkindleに加えて、iPhone、iPad、Android携帯&タブレットで読むことができました。2014年に9月にはPC向けアプリの無料提供が始まり、コミックや雑誌を見開き表示できるようになったことが、普及を後押し。PCとkindle端末、スマホでの閲覧を、自由自在に使い分けられるのがkindle本のメリットです。

10~30代男性」と「10~20代女性」は有料電子書籍のPC利用がスマホ利用を上回りますが、それ以外はスマートフォン派が主流。米国でもスマートフォン派の伸びが著しいことを考えると、今後は「スマホでも読みやすい書き方」と「スマホ向けのマーケティング」が販売数を左右するはずです。

というわけで、みなさんも自分の書いたkindle本をPC、kindle端末、スマホで読み比べて、最適な「書き方」を検討してみてください。成功法則が確立していない今こそ、みんなを出し抜くチャンスです。